【書評】夕木春央『方舟』の要約と考察/犯人=生贄
閉ざされた地下施設で、殺人事件が起きました。前日に起きた地震の影響で出入口は塞がれ、地下水が流入し水没が間近な地下施設で。地下から脱出する方法は1つだけ、ただその方法を使うと、1人が無残な死に方をすることになります。しかし1人を生贄にすれば、他の全員が助かります。誰を生贄にするべきか、それは明らかです。緊急事態の地下施設で殺人を犯した、殺人犯を生贄にするのが妥当でしょう。地下施設が水没するまで1週間、何としても犯人を見つけ出さねばなりません。犯人=生贄です。