綾辻行人

ミステリ

【書評】綾辻行人『水車館の殺人』の要約と考察/追想の殺人

綾辻行人による「館」シリーズ。その第2冊目がこちら『水車館の殺人』です。本書は過去と現在を行き来する構成が特徴的な作品でした。都市の喧騒から離れた場所に位置する、水車の音が響き渡る古城のような館そこに住まうは孤独な仮面の主人と、可憐な少女静かに暮らす彼らの日々は、ある日終わりを遂げますそれは惨劇の一日その日は一年に一度、4人の訪問者が現れる日次々と起こる不可解な事件に、館は恐怖で包まれますそして現在、あの日と全く同じ日付の一年後、あの日と同じように、館には4人の訪問者が現れましたあの日と同じ、惨劇の一日が、また始まる――過去と現在の同じ日を行き来して、謎を解き明かす新本格ミステリ中世の雰囲気を持つ館を舞台に、推理を楽しみたい方に是非おすすめします
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【書評】綾辻行人『十角館の殺人』の要約と考察/その1行は事件を解決に導く

綾辻行人といえば「館」シリーズ。その第1冊目がこちら『十角館の殺人』です。本作品は国内ミステリの傑作の1つとして知られています。ある日、建築家 中村青司の幽霊が出ると聞きつけ、大学のミステリ研に所属する青年たちが孤島に訪れました。その孤島の名は"角島"。かつて凄惨な事件が起きた現場です。S半島J崎沖、角島の中村青司邸、通称青屋敷が炎上、そして全焼。焼け跡から、中村青司と妻の和江、住み込みの使用人夫婦の計4人が死体で発見された。4人の死因は一様ではなく、加えて和江夫人の左手首から先は見つからなかった。青年たちは角島にある中島青司が設計した十角形の建築『十角館』に滞在し、かつて孤島で起きた事件の推理に勤しみます。彼らはお互いを著名なミステリ作家のあだ名で呼び合い、暫く孤島での生活を楽しんでいましたが、やがて、一人、また一人と青年たちは殺されていきます。
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