【書評】雨穴『変な家 2 ~11の間取り図~』の要約と考察/家を見ると、そこに住む人間の本質が見えてくる
家を見ると、そこに住む人間の本質が見えてくる。家の間取りは、一般的にそこに住む人間が使い易いように設計されます。その人の生活スタイルや習慣、好みや趣向が反映されて、間取りはつくられるものです。しかしごくたまに、普通に生活を送るには不便な、不可解な間取りも存在します。例えば「行先のない廊下」とか――。そんな不可解な間取りを収集したのがこの本。本書は、著者本人である主人公“雨穴”さんによるインタビュー形式で、不可解な間取りに隠された謎を解き明かすモキュメンタリーです。大抵のものには理由があります。“それ”がつくられた意図があるはずなのです。その意図を読み取ったとき、そこには恐ろしい真実が浮かび上がってきます。