【書評】呉勝浩『爆弾』の要約と考察/東京、炎上
あなたは今生きる社会に満足していますか?恨みとまではいかなくとも、少しの文句くらいはあるのではないでしょうか。しかしそこで、「社会自体を壊してやろう」と思う人は、どのくらいいるのでしょうか。「明日隕石が落ちて、予定のテストがなくなればいいのに…」とか。そのくらいは思う人は、もしかしたら“普通”にいるのかもしれないですね。しかし、実際にこの手で、社会に対して裁きを下す人はそう多くはないでしょう。“普通”は考えます。それによって傷つく人のことを。“普通”は考えます。周囲の悲しむ人のことを。“普通”の人には、想像力があるから。“普通”は思い留まるはずです。しかしこうも思わないでしょうか。もしもその被害にあう人が、とても”普通”ではない社会不適合者であったら。