
【書評】五十嵐律人『不可逆少年』の要約と考察/殺人犯は13歳、法は彼女を裁けない
不可逆少年=可塑性の逆、やり直せない少年これは例え話ですが、もしもあなたの大切な人が殺されて、犯人が未成年であった為、無罪を宣告されたとしたら。あなたはそれを赦ゆるすことが出来るでしょうか。赦ゆるせる人はとても少ないでしょう。実際、赦ゆるせるはずがありません。殺人は事実なのに。しかし、現代の我々の生きる日本の法律では、子供という理由だけで赦ゆるされます。「子供はまだ、精神的に未熟だから」子供は成長する、多くのことを経験すればそれだけ性格だって変わる。一年後には、別人みたいになる。どれだけ反省の見込みのない少年でも、環境を変えて自分を見つめなおさせれば、「絶対にやり直せない」と言い切れる少年はいないから。本当に、そうなのでしょうか。