東野圭吾

ミステリ

【書評】東野圭吾『あなたが誰かを殺した』の要約と考察/愛する家族が奪われたのは偶然か、必然か

今作は東野圭吾による”加賀恭一郎シリーズ”第12作目。”加賀恭一郎シリーズ”が好きな人も、今作が初めての方も、どなたでも楽しめます。殺人の舞台は別荘地。別荘を所有するセレブたちによるパーティが行われたその晩、連続殺人事件が起きます。転じて舞台は別荘地近くのクラシックホテル。レストランで優雅に食事をとる若い男性は、自らを別荘地の連続殺人犯だと名乗っていました。しかし彼は、事件の詳細は語らず、黙秘を貫いています。この殺人は無差別なのか、それともセレブ達に対する怨恨なのか。
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【書評】東野圭吾『ある閉ざされた雪の山荘で』の要約と考察/全員役者、全員容疑者

物語は一通の手紙から始まります。ある「閉ざされた」雪の山荘に集められた役者たち。山荘は記録的な大雪のせいで、外に出ることも叶いません。また、雪の重みで電話線が切れ、連絡手段も交通手段もありません。役者たちは隔離された山荘に閉じ込められてしまいました。雪は依然として降り続け、救助は来ません。そんな中、最初の殺人が行われてーー―という〈設定〉の物語です。実際には閉じ込められてなどいません。手紙のなかで、まるで閉じ込められたかのように振舞えと指示されただけです。これは言うなれば舞台稽古です。殺人も起きません。―かと思っていた。
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