【書評】『魔女のシークレット・ガーデン』 -自然が彼女たちを魔女にした

飯島都陽子・著


「人を眠りに誘う黄金色のハーブ」、「伝説の魔法の果実」、「悲鳴をあげる怪しい植物」、「異界への道を清める聖なる草」。
魔女が大切にする植物全50種。
魔女の暮らしに欠かすことのできない植物を、四季を通した魔女の庭や裏の森、原野を通して紹介。
野草や樹木はもちろん、園芸品種まで、魔女が暮らしに役立てる植物を美しい著者のイラストレーションとともに知ることができます。

(山と渓谷社より)

書評


横浜元町にあるハーブと魔女の専門店「グリーンサム」。本書の著者飯島都陽子さんこと魔女のお店で購入した。




魔女、と聞いて、どんな姿を想像するだろう。


鉤鼻で黒い長衣をまとい、何やら怪しげな鍋をかき回し恐ろしい魔術を用いる、邪悪な女性だろうか。

魔女の歴史を辿ると、それは誤解だということが分かる。

かつての魔女とは、薬草に長けた現在でいう薬剤師のような、民間療法士だったそうだ。



人々の病を治すために、今までの経験から知恵を生かし植物を用い薬を調合する、

植物の四季の動きをはかるために、天を眺める

大切な人を守るために、賢い女たちは自然を尊び、森の樹木や草花、生き物たち、過酷な天候を観察し、彼女たちは魔女になっていった。

それは、

自然が彼女たちを魔女にした

といっても過言ではない。

この「自然が彼女たちを魔女にした」という一文は、19世紀フランスの歴史家ミシュレによって書かれた『魔女』(ジュール・ミシュレ著 篠田浩一郎訳 現代思潮社)の冒頭に著されている。



美麗な植物図鑑

本書は魔女たちが用いた自然の知識が美麗なイラストとともに描かれている。

また、植物の効能、魔女の歴史や物事の由来まで、

まるで見習い魔女が上級魔女に直接習っているかのように、わかりやすく記述されている。



本書は、魔女になるための指南書である。

魔女の知に触れたい方々に是非。





※以下感想。内容についてネタバレを含んでいます。未読の方はご注意下さい。






本書を読んでまず最初に、『西の魔女が死んだ』梨木香歩・著 が思い浮かんだ。

『西の魔女が死んだ』に登場する”西の魔女”ことおばあちゃんも、植物は知識だと、同じことを言っていた。

本書『魔女のシークレット・ガーデン』は、魔女修行を始める人に是非手に取ってほしい一冊だ。

関連:西の魔女が死んだ



私は仕事柄植物について調べることが多いのだが、本書の知識は実践にも向いている。

植物の学術的知識から、少し魔女の視点のファンタジーな由来や効能まで、丁寧に描かれている。

また、イラストも植物図鑑に載っていてもおかしくない程精密で美しい。目で見ても楽しめる本なので、ぜひ手に取って見てみて欲しい。


著者紹介

著者である飯島都陽子(いいじま・とよこ)さんについて、

テキスタイルデザインの仕事を経て、1985年横浜元町にハーブと魔女の専門店「グリーンサム」開業。その他『魔女の12ヵ月』等、魔女についての著書がある。



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