【感想】『西の善き魔女⑦金の糸紡げば』 -美しくも厳しいセラフィールドの四季の調べ

萩原規子・著


もうすぐ八歳になる少女フィリエルの「家族」は、天文台に住む父親のディー博士と、お隣りのホーリー夫妻。住民四人のセラフィールドに、ある日おかしな子どもがやってきた。自分の殻に閉じこもり数列を唱え続ける少年ルーン。とまどいながらも徐々に心を通わせていく二人…運命の出逢いを描く、四つの季節の物語。 C★ノベルス版「外伝1」を改題

(中央公論新社)

感想



美しくも厳しいセラフィールドの自然を舞台に、

フィリエルとルーンの出会いが春夏秋冬を通して紡がれる。

広大で閉ざされた世界での5人だけの生活。

幼いフィリエルの戸惑いや葛藤、闇の中にいたルーンが自らを取り戻していく様子を、

セラフィールドという大地が包み込む。


そして最後には断章として18歳になったフィリエルとルーンによる里帰りが語られる。

第一巻で脱出したままの状態で残されたセラフィールドで、彼女たちは過去を追想し前へ進む。エディリーンの墓参りの様子は2人だけの世界。読者の想像に任される。

ルーンが眼鏡を大切にしていた理由や、出番の少なかった博士やホーリー夫妻が描かれていて良かった。ルーンのフィリエルへの想いが確固なものと感じられるのも良い。


そして遂に次巻は『西の善き魔女』最終巻。外伝3。

シリーズが終わってしまうのは悲しいが、少年少女の冒険を最後まで見届けたい。



著者紹介

著者である萩原規子(おぎわら・のりこ)さんについて、

1959年東京都出身。『空色勾玉』でデビュー。2006年『風神秘抄』で小学館児童出版文化賞、産経児童出版文化賞(JR賞)、日本児童文学者協会賞受賞。その他の小説に、『RDGレッドデータガール』シリーズ『あまねく神竜住まう国』『荻原規子の源氏物語』完訳シリーズ等、多数の著書がある。

作風としては、ファンタジー色の強い児童文学を多く執筆している。

『西の善き魔女』は、月刊コミックブレイドにてコミカライズ、2006年にはアニメ化されている。



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