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こんにちは、lamです。今回は『西の善き魔女⑤銀の鳥 プラチナの鳥』萩原規子・著についてご紹介します。
内容紹介
本のあらすじ
「西の善き魔女の名において、ブリギオンの侵攻を止めた者をこの国の女王に」女王選びの課題を受けた十六歳のアデイルは、東の帝国ブリギオンの狙いを探るため、親友と共に隣国トルバートに向かう。侍女に変装し、砂漠の向こう、オアシスの街へ。異国の王宮で異教徒の巷で、アデイルを待ち受ける危険な罠とは―!?長篇ファンタジー東方冒険篇。ノベルス版「外伝2」を改題。
(中央公論新社より)
極彩色に彩られた衣服、鼻に香るスパイスの香り、異国情緒溢れる街並み。
次期女王候補アデイルと、トーラス女学院文芸部長兼傍系王族であるヴィンセントは、東の帝国ブリギオンの侵略の狙いを探る為隣国トルバートに居ました。
そこで出会うのは女王制反対論者や国家転覆を狙う者。
アデイルたちは国家同士の諍いに巻き込まれていく――。
こんな人におすすめ
異国ものが好きな人
少女趣味な物語に惹かれる人
シリーズものを楽しみたい人
著者紹介
著者である萩原規子(おぎわら・のりこ)さんについて、
1959年東京都出身。『空色勾玉』でデビュー。2006年『風神秘抄』で小学館児童出版文化賞、産経児童出版文化賞(JR賞)、日本児童文学者協会賞受賞。その他の小説に、『RDGレッドデータガール』シリーズ『あまねく神竜住まう国』『荻原規子の源氏物語』完訳シリーズ等、多数の著書があります。
作風としては、ファンタジー色の強い児童文学を多く執筆しています。
『西の善き魔女』は、月刊コミックブレイドにてコミカライズ、2006年にはアニメ化されています。
※以下感想・考察。内容についてネタバレを含んでいます。未読の方はご注意下さい。
『西の善き魔女⑤銀の鳥 プラチナの鳥』の感想・考察
本作は外伝で、主人公フィリエルもルーンも登場しませんが、
この第五巻、個人的に一番面白かったかもしれないです。
アデイル主役の冒険ファンタジー。
命狙われる危機の中、恋愛要素も欠かせない。
アデイルはルーンに似たティガという傭兵の少年と出会い、仲を深めていきます。
アデイルの立場上残念ながら結ばれる未来は来ないと思いますが、アデイルとユーシスの既定路線よりお似合いです!
傭兵団を味方につけてからのアデイルは、王宮内でお人形さんしている時よりよほど生き生きとしていて、
もう女王争いを投げ打ってでもエゼレット(傭兵団)に加入して欲しいくらい。
しかしそこで使命を忘れない真っ直ぐなアデイルがまた魅力的なんです…。
アデイルはずっと魅力的なキャラクターでしたが、今回の物語でより輝きを増しました。
ヴィンセントの再登場も嬉しいです。
守られる可憐なお姫様と、賢く凛々しいお姫様。
二人の見えない本音が、確固たる意志に変わる過程も良かったです。
次巻は遂に本編最終巻。
恐らく、蛇の杖潜入編と竜退治の結末、東の帝国の侵略軍と女王候補の行方と盛り沢山で楽しみです。
次巻へ!
それにしてもユーシス…。れっきとした王子様なのに、フィリエルにもルーンにもアデイルにも相手してもらえなくなって切ないです…。(いや、まだレアンドラが)
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